HPLC
HPLC(高速液体クロマトグラフ)は原薬や製剤の原材料の純度、製剤製品の成分含量等を測定するために汎用される分析装置です。
当社の品質管理部では約50台のHPLCを保有しています。
製品の定量試験
製品に有効成分が正しく含まれているか、また不要な成分が含まれていないかなどを理化学的に分析します。
医薬品の品質は工程で作りこむことが大原則ですが、万が一、生産現場で何らかのミスやアクシデントがあり、好ましくない品質の製品が生産されてしまった場合に、品質管理部はそれを検出する「最後の砦」としての役目を担っています。
溶出試験
溶出試験は、体の中で起こる薬の溶出(溶け方)を再現する試験です。水または胃液や腸液等と同じpHの試験液を入れたガラス容器内の温度を37℃に保ち、錠剤やカプセル剤の溶出を調べます。ジェネリック医薬品では、先発品と同等の溶出性を示すことが求められております。写真は自動溶出試験機です。
微生物試験
入荷した原料や、製造した原薬・製剤が微生物に汚染されていないかを確認する試験です。
2022年現在、原則として、製剤の微生物試験は義務ではありませんが、当社では一部製品について自主基準を設け定期的に微生物試験を実施しております。
LIMSの活用によるデータインテグリティの確保
当社では品質試験のデータをLIMS(実験室情報管理システム)を用いて管理しています。
試験担当者は、実験台にノートPCを置き、分析試験を行いながら、直接LIMSにデータを入力します。
入力データや操作履歴が全てシステムで記録されるため、データインテグリティ(データの一貫性・完全性などと訳されます。)を確保し、故意や不注意によるデータの改ざん・修正を防止するのに役立ちます。
資材試験・包装表示内容の確認
医薬品の包装材料として適切なものが使用されているか、また正しい情報が表示(印刷)されているかは、理化学試験とならんで重要な管理対象です。
近年、医療用医薬品の販売包装単位個装箱にバーコードで所定の情報を表示することが義務付けられました。写真(右)はバーコードやロット番号の印字内容を確認しているところです。
試験技術室
当社では、品質管理部内に試験技術室という組織を設置しています。
試験技術室では、自社製品および受託製品の試験技術移管対応や、公的基準が変更された際の試験方法の対応などを主な業務としております。
高薬理対応
高薬理製剤の製剤工場を複数保有している当社では、品質管理部門も高薬理対応の設備を保有しています。