品質管理部
製剤(医薬品)は人体に直接使用されるものであり、安全性、有効性、品質が確保されなければなりません。当社では、患者様のお役に立つ高品質な原薬や製剤を供給するために、原薬の原料・溶媒・製品や、製剤の主役原料(原薬)・添加物・製品が定めれている厳しい品質基準に適合しているか、試験と管理を行っています。
そして、品質保証部門の出荷判定業務に必要な品質の分析データを提出しています。
原薬:製剤(医薬品)に含まれる有効成分(主薬原料)
製剤:原薬に乳糖やでんぷん等の添加剤を加え、錠剤や顆粒剤などに加工された医薬品のこと。
事務エリア
品質管理部員約100名の作業スペースです。
2020年9月に改装し、試験記録書などを収納する書庫を設置しました。
将来、想定される書類の増加に対応可能です。
原料試験
原薬の原料・溶媒の品質や、製剤の主薬原料(原薬)・添加物の品質が、品質基準に適合しているかの試験と管理を行います。
・マイクロスコープ(顕微鏡):原料の異物試験(左上)
・ICP-MS(誘導結合プラズマ質量計):管理が必要な元素の定量(左下)
・ガスクロマトグラフ:各種不純物の特定と定量(右)
理化学試験
原薬の製品の品質や、製剤の製品の品質が品質基準に適合しているかの試験と管理を行います。
・試料の調製作業(左上)
・高速液体クロマトグラフ:有効成分の定量、不純物の特定と定量(右)
・ICP-MS:元素不純物の定量(左下)
外観試験
各医薬品を包装する個装箱や各種資材についても、寸法が規格に適合しているか、印刷したバーコードやロット番号などの誤字や印刷ミスが無いか、試験を行います。
・受入試験:仕入した包装資材の確認(左)
・最終製品の包装試験:自社包装工程で印刷したバーコードやロット番号などの確認(右)
微生物試験
原薬や製剤の微生物汚染を回避するため、細菌や真菌などの有無やその数を測定する試験です。
測定対象となる微生物の種類により、試験条件や培地を変更して、試験を行います。
高薬理活性物質の微生物試験では、作業員に付着している微生物が当該試験に影響を及ぼさないように、また作業員を高薬理活性物質から保護するために、防護服を着用しています。
高薬理製剤試験
抗がん剤をはじめとした少量でも高い薬効がある原薬や製剤は、高薬理活性物質として、専用の試験室や試験機器で試験を行っています。
錠剤などの製剤は飛散するリスクが無いため、防護服は着用しなくても良く、手袋、ゴーグル、マスクを着用しています。
飛散するリスクのある高薬理活性原薬を扱う際には、完全防備の防護服、手袋、ゴーグル、マスクを着用します。
・溶出試験:製剤の有効性・安全性・品質の確認(左上)
・高速液体クロマトグラフ : 有効成分の定量や、混入する不純物の特定と定量(左下)
・環境対策のため、高薬理活性物質を含む廃液を確実に回収し、専門の外部業者へ廃棄を委託しています(右)。
高薬理R&Dセンター
抗がん剤などの高薬理活性製剤の開発を進めるため、2017年に高薬理R&Dセンターを新設しました。
1階は原薬の試験室、3階は製剤の試験室となっております。
2階は製剤の試作室で、新規開発品目の検討を行っており、治験薬を製造する場合もあります。